「私がHSPだから子供もHSPになるかもしれない」
「HSPが遺伝したらどうしよう?」
どうもベホイミです。今回はHSPさんの遺伝について少しお話したいと思います。
というのもHSP自体は病気でもなんでもなく生物としては普通の状態なのですが、
自身がHSPで、生きづらさを感じている人の中には、自分の子供にもHSPが遺伝することに対して抵抗感がある人もいるみたいです。
今回はそんなHSPさんのちょっとした不安を解決していきたいと思います。
HSPは遺伝するのか?
HSPは遺伝するのでしょうか?
結論としては、性格や身長といった身体的特徴と同じくらいには、HSPは遺伝する。
ただし、ぶっちゃけHSPが遺伝するかどうかは心配しなくていい。
ということです。
?が頭に浮かんでいる人もいるかもしれませんね。もう少し詳しく説明したいと思います。
HSPはそっくりそのまま遺伝しない
HSPさんの環境感受性は、そっくりそのまま親から受け継ぐということはありません。
以前の記事でHSPの環境感受性を遺伝子、神経、行動の3つのキーワードで説明しました。
こういう話を聞くと、なんだかHSPというのはすべてが遺伝子で決定されてしまうような気がしますが、
実際HSPがどのくらい感受性が高まるかは、その人がもったHSPの感受性に関わる遺伝子と幼少期の周りの環境が影響しています。
まず遺伝子に注目してみると、自分がHSPだったから必ず子どももHSPになるかというとそんなことはありません。
自分の親の身長が高かったとしても、子供は背が小さかったり、顔に関しても、目もとは母親に似ているが、鼻は父親に似ているなんてことは普通にあると思います。
性格にしたって、必ずしも親と同じようなものになるかというと、そうでもなく。全然似ていないなんてこともザラにあります。
実際にイギリスで生まれたHSC(子どものHSP)の双子2800人を調査したところ、17歳時点で、環境感受性の遺伝子の影響があったのは47%でした。
一方「性格」自体がどのくらい遺伝から影響を受けているかというと、50%くらいだと言われているので、HSP的な気質の遺伝率が特に高いというわけでもありません。
HSPと幼少期の環境
HSPになるかどうか。つまり環境感受性が高まるかどうかは、遺伝子と幼少期の環境に影響されます。
仮にHSPが遺伝したとしても、環境によって繊細さが小さくなることは十分にありえます。
残念ながら大人になってからの感受性の高さはあまり変わることはありませんが、HSPさんの幼少期の環境(大体5〜7歳くらいまで、研究者によっては12歳という人も)に影響されます。
HSPさんが感受性に関わる遺伝子をいくつも親から引き継いだとしても、それがそのままONになるかどうかはわかりません。場合によっては引き継いだ遺伝子がOFFになることもあるでしょう。
自身がHSPで、仮に子どももHSPだったとしても、感受性の高さだけでなく、何に反応するかという「質」も全く違う場合もあります。
そもそもなぜ親から引き継いだ遺伝子がONになったりOFFになったりするかというと、ひとえに環境に適応するためです。
なのでHSPになったから悪い、生きづらくなるという訳でもありません。
HSPさんは良い環境からは良い影響を、悪い環境からは悪い影響を受けやすい環境感受性がありますが、悪い環境は自分で変えることもできます。
ということは現代ではメリットが多く、対処法もたくさんあるので、自分がHSPかどうか、子どもに遺伝するかどうかについては全く心配する必要はありません。
まとめ
HSPは性格や身体的特色と同じ程度には遺伝します。
しかし、たとえ親から子どもへ感受性に関わる遺伝子が引き継がれたとしても、幼少期の環境によって遺伝子がONになったりOFFになったりします。
感受性に関わる遺伝子がON・OFFになるのは環境に適応するために起こることなので、その結果HSPになったり、感受性が高くなることが悪いというわけではありません。
むしろ現代の日本では環境感受性が高いということで、メリットも多く、どちらかというと、感受性の高さ、HSPの特徴をいかに使いこなすかの方が大切になってくるでしょう。